肩こりは枕のせい?



 最近、高い枕が売れているようです。高いといっても値段が高い
ということですが。
 
 肩が凝るのは、枕が悪いからですか?というようなこともよく聞
かれます。
 結論から言うと、肩が凝るのは、枕のせいではありません。

 どうしてか?
 人間というものは生物であるということを思い出して欲しいんで
す。だいたい10万年〜20万年前にほぼ現代人(ホモ・サピエン
ス・サピエンス)と同じ人種が出現したとされていますが、そんな
高価で精妙な枕が無いと眠れないほど不自由だったはずがないじゃ
ありませんか。

 実際、現代の日本でも、100円ショップで売ってるような枕で
スヤスヤと安眠している人もいます。
 世界に目を向ければ、とんでもない劣悪な環境でも安眠している
人がいくらでもいることは、ニュースや紀行番組を見れば分るでし
ょう?

 戦争中に、空襲の恐怖に怯えて寝る人たちは、肩が凝るのは枕の
せいか知らん?
 なんて考えたせしょうか・・・。

 化学合成された特殊な素材を、最新の人間工学に基いて設計した
枕なんてものが無い時代を、われわれの祖先は、10万年以上も何
不自由なく暮らしてきたんです。
 江戸時代には、箱枕なんて硬くてちっちゃい、いかにも寝心地の
悪そうな枕もあったくらいです。

 でも、高い枕は寝心地が良いんですよ!

 そうですね。寝心地は良いですよ。だけど、枕が原因で肩が凝る
という考えはやめたほうが良いです。

 どうしてかというと、枕を変えて肩がこらなくなった!と喜んで
いる人は、必ず、しばらく経つとまた肩が凝るようになってくるか
らです。
 快適な状態を求めすぎると、人間の生物としての適応能力が低下
してしまいます。早い話が、慣れるということです。
 そして、もっと良いものを、もっと快適なものをと求め続けるこ
とになってしまいます。キリがありません。

 だいたい、人間というものは一晩に二十数回寝返りを打つといわ
れています。寝るときにちょうど良い具合に枕を調整しても、その
ままの状態で朝を迎えるということは、まずありえません。
 枕なんて、寝入るまでのほんの短い時間に必要なだけで、一晩中
枕が必要なわけじゃないんです。その証拠に、眠っている人の枕を
そっと外してみても、その人は、そのままスヤスヤ眠っていること
でしょう。
 
 じゃあ、どうすれば良いんですか?

 自分の適応能力を信じること。いまの状態が快適であることに気
がつくこと。そう快適なんですよ。現代の日本に住んでいて寝ると
きの状態、寝具が快適でないはずがありません。
 人類史上まれにみる快適さのなかでわれわれは生活しているとい
うことに気がつくことです。

 寝心地が悪いのは、一日に必要な運動量を消化していないか、精
神的なストレスを発散しないで鬱屈しているかのどちらかです。
 あるいは両方です(笑)。

 寝床に横になって、自由に気持ちよく動いてみてください。
 特に、ヨガのポーズとかストレッチ法とか気にしないで、自分が
気持ち良く感じる動きを見つけるつもりでいろいろとカラダを動か
してみてください。
 カラダの治し方は自分のカラダが知っているんだと思ってやって
みてください。

 気持ち良く動くってことが、よくわからないという方。
 重症です(笑)。湧泉堂治療院に、ぜひおいでください。
 カラダを治す必要がありそうですから。

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東京都中野区沼袋4丁目27−14
電話 03-3388-3123



参考図書

『サーノ博士のヒーリング・バックペイン』       J.E.サーノ著      春秋社刊


『人はなぜ治るのか?』                 アンドルー・ワイル著  日本教文社刊


『古武術に学ぶ身体操法』               甲野善紀著         岩波アクティブ新書


『三軸修正法』                       池上六朗著         BABジャパン刊


身体の言い分                池上六朗・内田樹共著          毎日新聞社刊


体の設計にミスはない                 橋本敬三著           たにぐち書店刊


原初生命体としての人間              野口三千三著            岩波現代文庫


成人病の真実                     近藤誠著               文芸春秋刊


健康生活の原理                   野口晴哉著              全生社(ISBNコード無し))





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