良い姿勢、良い歩き方。
良い姿勢
例えば、『気を付け!』の姿勢。これは良い姿勢でしょうか?
顎を引いて胸を張って、手はピタリと体側に付け、膝を合わせて、
踵を合わせて角度は60度に開き・・・。
やってみると分りますが、これは非常に拘束の強い姿勢です。
こんな姿勢は、緊張を強いて、疲れる姿勢ですよね?
拘束が強い姿勢というのは、命令を受け入れやすい姿勢なんです。
ゆるんでいて楽な姿勢というのは、自由な批判精神、思考力が働き、
命令に対して、受け入れる、受け入れないの選択の幅が出来ます。
ところが、拘束の強い姿勢でいると、思考停止状態に陥りやすくな
ります。命令を受け入れやすい状態になるわけです。
つまり、『気を付け!』の姿勢は“命令する側にとって良い姿勢”
ということになるんですね。
だいたい、気を付け!の姿勢なんてものが考案されたのは、近代的
な軍隊が発明されたのと同時期なんです。
それ以前は、そんなものはありませんでした。
どうしてわかるかって?
それは、絵画を見ればわかります。
近代的な軍隊が発明される以前の絵画には、気を付け!の姿勢をし
ている人物なんて、どこにも描かれていません。
ところが、近代的な軍隊が整備されて以降の絵画には、気を付け!
の姿勢をした人物が描かれるようになります。
だいたい、気を付け!の姿勢なんて、人から教えられ、命令されな
い限り、自発的にするようなしせいじゃありません。
つまり、不自然な姿勢というわけです。
良い姿勢の神話から卒業しましょう。
個人が健康に幸せに生きるためには、気を付け!の姿勢ではなく、
楽に、ゆるんで自由な姿勢でいることが大切なんです。
良い歩き方。
顎を引いて、胸を張って腕を左右に元気良く振って、脚を高く上げ
て、動きを綺麗に周りと同調して歩く。
これも、軍隊式ですね。
大勢の歩兵を命令一つで迅速に動かすためには、この軍隊式の歩き
方が発明される必要があったんですね。
だから、良い姿勢と同じように、この一見『良い歩き方』と思われ
ているような歩き方も、検証してみないといけませんよね。
類人猿から人類の祖先が分かれたのが約500万年前。現在の人類
が誕生したのが約15万年前。
いったい、人類史上、顎を引いて胸を張って、腕を大きく左右に振
って脚を高く上げて歩いていたような人間が、近代以前にいたので
しょうか?
そんな大げさで、エネルギー効率の悪い歩き方をしていて、自然界
で生き延びてこられたでしょうか?
舗装のされていない、足場の悪い自然環境下で、そんな歩き方をし
ていた人類がいたとは、到底考えられません。
つまり、軍隊式の行進のような歩き方は、とても不自然で、不健康
な歩き方だと思われます。
ではどうして、このような歩き方が正しい歩き方だと勘違いされて
いるのでしょうか?
それは、自由な人間を寄せ集めてきて、集団として思い通りに動か
すためには、軍隊式の行進が非常に有効だったということです。
命令する側、支配する側にとって、気を付け!と軍隊式の行進は非
常に都合が良いというわけです。
だから、個人の健康のための良い姿勢、良い歩き方ということにつ
いては、よくよく考えてみないといけないなというお話です。
たとえば、楽な姿勢というなら、脚を肩幅くらいに開いて、膝をゆ
るめて、胸は張らずに余裕を持たせ、腕はぶらりとぶら下げるよう
にする。顎は引かずに楽にしておく。
重力に身を任せて、骨格の構造が持つバランスで立つ。
これなら、非常に力が抜けていて、自由度が高く、楽な姿勢です。
気を付け!の姿勢と、ゆるんで楽な姿勢とどちらが“良い姿勢”だ
と思いますか?
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参考図書
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腰痛の原因の大半は、心因性のものであるということをデータと治実績で示した画期的な本
『人はなぜ治るのか?』 アンドルー・ワイル著 日本教文社刊
現代医学の医師である著者が、代替療法を渉猟し、自らの体験談をもとに治癒のメカニズム
を考証した本。欧米でもベストセラーになりました。
『古武術に学ぶ身体操法』 甲野善紀著 岩波アクティブ新書
ひねらず、うねらず、ためない動き。現代スポーツ運動学とは異質の身体操法を、武術の古文
書をひもとき探求し、体得した著者の、初心者のための入門書。
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わが師、池上六朗先生の、治療コンセプトが書かれています。でも、本当に大事なことは、文字
には出来なかったということで、わたしは、毎週木曜日に先生のもとに通っています。
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エゴイスティックに生きなければいけない。みんなが気持ち良ければ、自分も気持ち良い。快不快の
感受性に従って生きた方が楽で幸せですよと教えてくれます。
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